寝返りをうった瞬間、
臭いと思った。
タバコの匂い。
でもその瞬間、それは違うと思った。
そう、
今日は夫が隣で寝ていない。
お通夜があって、セレモニーホールに泊まっているはず。
思い込みって、こわい・・・、
と、
思っていたら、
リビングで人の気配がした。
カタッ
目を見開いていると、寝室の引き戸をそっと開ける人が。
夫だ。
夫が帰ってきた。
「寝る。」
「みんなも寝てるし、着替えもあるから帰ってきた。」
と言って、布団を敷いていた。
私は入れ替わりで起きた。
いつも早起きだからね。
朝の静寂は私の楽しみ。
昨日の夜は、私と子供2人だけだった。
次男は疲れて先に眠った。
長男は私がお風呂に入っている間、ずっと扉の外にいて、ニャンコ大戦争の図鑑の話をしていた。
私がお風呂から上がると、
「ママとニャンコ大戦争の図鑑の話がしたい。」
と言った。
一緒におもちゃの部屋に寝転んで、長男がニャンコの性能について話してくれた。
私が眠くなって、眠ることにした。
長男は久しぶりに夢中になって話していた。
少し時間が戻ったかのように、素直に楽しそうだった。
最近少し、斜に構えている長男。
無邪気な長男を久しぶりに見た気がして、楽しかった。
私もこうやって、素直に目の前のことを受け止めて、楽しめるようになりたい。
そうしたら、
もっと、
楽しいことが増えるかな。
楽しい時間が増えるかな。
最近ちょっぴり反抗期な長男と、
宝物のような時間を過ごした。