曙日記

日々生きている、私のはなし

夜明け前の訪問者

 

3:50頃、

ドカン!となって目が覚めた。

 

玄関のドアにカギがかかっている状態で、ドアをおもいきり開けようとした時になる音だ。

 

夫が寝ている方を見たら、寝ていたから、夫ではない。

 

子供達も寝ていた。

 

誰が玄関の扉を開けようとしたのか・・・。

リビングのカーテンの隙間から覗こうとしたけど、寒くてシャッターを下ろしていたから見れない。

 

玄関を開けに行くのは怖い。

何があるかわからない。

 

勝手口から見てみようかと思ったけど、扉を開けるのは怖い。

 

勝手口のスライド窓を開けようかと思ったけど、スライドする音が結構大きいからやめた。

 

一体なんだろう。

まさか私の聞き間違い?

リビングダイニングをうろうろしていても、いい解決策は浮かんでこなかった。

 

玄関の鍵が開いていたら、誰か入ってきていたのだろうか。

静かにドアを開けようとしたら、ドカン!なんてならない。

堂々と家に上がり込もうと思っていたのかな。

 

翌朝、起きてきた長男に音に気がつかなかったか聞いてみた。

知らないという。

長男が玄関扉を開けに行った。

 

戻ってきた長男が言った。

「ドアが壊れてる。」

 

玄関に行くと、ドアが閉まりにくくなっていた。

スムーズではなくなっている。

 

今までにも、夫がガン!っと開けようとしたことや、長男がガチャガチャしていたことや、

私も鍵がかかっていることを忘れて扉を開けようとしたことがある。

 

でも、扉の開け閉めや、ドアの調子に影響が出たことはなかった。

 

どれだけの力で扉を開けようとしたのでしょうね。

まだ暗い夜明け前の3:50に。

 

玄関ポストを覗いたり、家の前に停まっている車に変わりはないか見て回った。

特に家の外回りに変化はなさそうだった。

 

またやってきたら、今度は姿を記録しようと思い、案を考えた。

 

音がしたらすぐに起きてインターホンの録画ボタンを押す。

インターホンの録画は音声も拾える。

ダイニング側のシャッターは開けておいて、カーテンの隙間から携帯で動画を撮る。

ライトは消す。

最悪、人影でも撮れればいい。

 

夫と長男にも伝達をした。

気がついた人間が、録画をすればいい。

 

・・・と、寝ながら待ちかまえていたけれど、今夜は来なかったみたい。

誰も大きな音には気がつかなかったみたい。

 

家の前はいつもと変わりないかな。

まだ外は暗いから身には行けない。

行きたくない。

 

私が早起きすると、明かりがつくから、誰も来ないかもしれない。

真っ暗な家にしか来ないかもしれない。

 

もう二度と来ないならそれでいい。

・・・正体を見極めたいから、どこかで、何か期待感みたいなものもある。

来たらどう料理しようかという・・・。

 

まあ、でもやっぱり来ないに越したことはない。

 

見えない影に、ハラハラするのは、嫌なものだわ。

うすら寒い恐怖みたいなものが、心にぺったりくっついている。

 

玄関に塩でも撒いておこうかな。

何かが触ったであろう玄関のドアノブにも撒いておこうかな。

 

寝る前には、何かが玄関周りに近づいたら勝手に電気がつくスイッチをオンにしておこうかな。

センサーで、玄関の外回りがパッと明るくなる。

 

そのうち空気に溶け込むように忘れてしまうかもしれないけれど、

玄関ドアのカギをこまめにかけるのは、忘れないようにしよう。