曙日記

日々生きている、私のはなし

10年前の家族

 

指が曲がったまま固まってしまった。

指が曲がったままで車の運転をすると細かい操作が難しいから免許を返納した。

若い頃からの猫背がそのまま板について、背骨が曲がったままになってしまった。

 

ぜんそくのクスリや痛み止めを飲んでいるから元気に過ごしている。

 

だけど遠出は疲れるからしたくない。

 

冠婚葬祭など、余程の事情じゃないと、したくない。

 

10年~7年前は違った。

 

県をまたいで孫の運動会を見に行った。

県をまたいで子供夫婦が大喧嘩をした時は駆け付けた。

県をまたいで子供夫婦と孫とレジャーに出かけた。

子供の家族とサービスエリアで待ち合わせをして一緒に食事をした。

 

私が子供を産んだのは滑り込みだったかもしれない。

たぶん孫の運動会を見るのは、長男の年少の時の運動会が最後だ。

 

同じく、他県に嫁いだ妹は、私が次男を生むよりも後に初産だったから、

長男の年少の運動会が孫の運動会を見る最後なんだろう。

 

私の10年前は、こんなシミだらけの顔ではなかった。

長男を授かる前は、出産を3回繰り返して、妊娠トラブルで寝てばかりいる前だったから、もっと筋肉質だった。

白髪も2・3本で染めなくても気にならなかった。

 

長男の10年前は、まだ赤ちゃんだった。

今は超やせ型の長男だけど、身長も体重も成長曲線マックスで、ぽちゃぽちゃのビックベビーだった。

年少の運動会の頃は、マスクをマクスと言い間違えたり、コップをポックと言い間違えたり、ほっぺがふっくらとしてまだ幼かった。

 

次男はというと、まだ生まれていない。

 

長女も、まだ生まれていない。

様々な感情を知る、まだ前だ。

 

10年というのは、あっという間に思えるのに、いろいろなものを変える。

 

これからの10年は、どんな10年になるのかな。

明日は、どんな明日なのかな。